今年は公立の小中学校の夏休みがいつもより早めに始まります。それに合わせて夏期講習の日程を組みましたが、もうすでに熱中症対策が必要なジメジメした暑さが始まっています。屋外だけでなく屋内のスポーツや吹奏楽などの文化部も気をつけましょう。
さて「子どもの感染症、2~3倍に」というニュースが朝日小学生新聞に載っていました。熱が出たり、お腹をこわしたりする症状が出たら感染症を疑って早めに病院に行った方が良いかもしれません。感染症を防ぐ働きが免疫ですが、前に出会ったことのある細菌やウイルスに素早く働いても、初めての病気に対してはすぐに働きにくい性質があります。コロナにかからないように注意していた時期に、コロナ以外の感染症にもかかることが減って免疫の取得ができなかったことも要因のようです。そんな人間の体の不思議さがよくわかる「はたらく細胞」というアニメをNHKのEテレでやっています。擬人化された細胞たちの活躍を描いたマンガが原作ですが、これが本当におもしろくて“人間のカラダってこんなふうに機能しているんだ”と納得してしまう内容です。そう感じた人はたくさんいたようで、その人気をもとについに実写版で映画化されるそうです。一人前になることを誓うフレッシュな赤血球に永野芽郁さん、侵入した細菌を瞬く間に駆除するクールな白血球に佐藤健さんという配役は楽しみです。
ところで塾生のみなさんと日々接しているなかで感じるのは、感染症だけでなく、コロナの期間を通じて経験の幅が狭くなった子どもたちがいろいろな面で免疫を獲得しにくくなったのではないかということです。例えば、リアルな体験の中で自分とは違ういろいろなタイプの人がいることを感じたり、自分なりの対応を考えたりする機会が充分には持てなかったように思えます。悩んだり、悔しい思いをしたりすることがあり、それを自分なりにどう乗り越えたかで心の免疫を獲得することもあります。逆にSNS上では得られないリアルな付き合いでの連帯感はこれからのお楽しみですよ!